「よなごみどりのまち歩き」

 令和元年11月17日に米子の旧市街の町屋の庭を整備・調査して解説するガイドツアー「よなごみどりのまち歩き」を実施しました。

 この取り組みは、地域の独自の歴史や文化を物語る庭に光を当て、その価値や保存していくことの重要性を再認識していただき、さらには地域の活性化に繋げて行くことを目的として開催しました。

 穏やかな小春日和のなか、合計39名の方々と古い町並みの解説を交えながら市街を散策し、「判屋船越家」「内町後藤分家」「飛田材木店」の3つの庭をご案内し、調査結果をもとに解説を行いました。参加者の多くの方からご好評をいただき、大変ありがとうございました。

 ご協力いただきましたご当家の関係者の皆さま、(一社)米子観光まちづくり公社の皆さまに厚く御礼申し上げます。

1.はじめに

 令和元年11月17日に実施した「よなごみどりのまち歩き」においてイベント終了後には参加者全員にアンケートを実施した。

 尚、参加者39名のうち、回答者は34名で時間的余裕がなかった人以外の9割近くから回答を得た。

2.分析

 参加回答者の性別は女性20名男性14名で6:4の割合で若干女性が多かった。(なお、参加者名簿から推察される参加者全体39名の内訳は女性23名、男性16名でその割合も同程度)

 年代別にみると10代~30代の参加者はおらず、参加者の4割が60代、次いで70代が3割を占めていた。このことより、60代・70代がより地元の歴史や文化に興味を持っていることが伺われる。

 また、今回のイベント告知・集客は10月に行われた西部地区の花と緑のフェアでのパンフレットの配布と新聞の折り込みチラシが要となっており、前述のイベントの客層や若者の新聞離れなども参加者の年代に多少影響していると思われる。

 参加者の満足度としては、「大変良かった」が9割を占め、その理由としては「非公開の庭を見れて良かった」が50%、「米子の歴史や街並みを見ることができた」30%と今回の企画意図が参加者に十分伝わったと考えられる。「米子の歴史や街並みを見れて良かった」の回答では「「まちあるき」は参加したことがありますが、「庭」をテーマにした「まちあるき」は初めてでした、視点が違って良かった。」「知らなかった米子の歴史等の説明もあり、参考になった。」等、庭から庭へ移動する際の「まちあるき」を楽しみ、学ぶことができたという評価もあり、庭から庭へもただ移動するだけではなく、その庭が残っている街並みの重要性や庭と街並みの関係などにも多少の興味を持ってもらえたように思える。

 【設問3】の回答では「同様の庭園ガイドツアー」が50%を占め最も要望が高く、次いで「庭づくりや園芸などの実践型の講習会や教室」30%と続く。

 「同様の庭園ガイドツアー」については「時々あったらいいなぁ。」「後藤分家、飛田、船越以外の庭もまた思いついてください。」「他の町屋見学もしたいです。」などの意見やコメントが得られた。

3.まとめ

 アンケートの結果より、今回の「よなごみどりのまち歩き」は、事業の意図した「街なかの隠れた庭園の存在を知ってもらう。」「持ち主も含めこうした庭の価値を再認識してもらう。」という目標に関して良い結果を残せたと思う。事業に協力してくれた(一社)米子まちづくり公社では、日頃実施している「まちなか観光ガイド」に今回の事業を契機にこうした庭をテーマにしたガイドを組み込んで街の活性化を図って行きたいとの事なので、そうした面でも事業効果が持続していくものと考えている。

【当日の様子】

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